決算書とは何か
決算書は、会社の「成績表」である
会社は、事業の業績成果を取りまとめ、集計しなければなりません。
会社がどのような成果をあげたのかを客観的に知るためです。
会社の1年間の業績を客観的に数値化したものが「決算書」です。
決算書は、客観的に会社の経営実態を表します。
このため、会社の問題点や改善点、あるいは、優れているところを冷静に知ることができます。
決算書は、会社の「成績表」であり、経営実態を知ることができるデータ表です。
新聞では、決算期を迎えると、さまざまな会社の業績を知らせる記事が掲載されます。
たとえば、具体的には、以下のような記事になります。
【新聞報道 抜粋記事】
□広告大手の〇〇は7日、202×年12月期決算の業績予想を公表し、純損益が237億円の赤字になるとした。国内外で主力の広告事業が苦戦し、初めて2年連続の赤字見通しとなった。
□ゲームメーカーの〇〇は5日、202×年3月期決算の予想を発表し、純利益が前年比16%増の3千億円で過去最高になる見通しだとした。8月時点の同22%減の予想から一転した。ゲーム機とソフトの売れ行きが好調だった。売上高は同7%増の1兆4千億円、営業利益は27%増の4500億円を見込んだ。
ビジネス数字を学ぶことで、このような決算書の記事を無意識に理解できるようになります。
つまり、ビジネスパーソンとして必須の決算書の見方、読み方をマスターできることになります。
決算書の活用方法
決算書は、具体的に誰がどのように活用しているのでしょうか。
それぞれ立場で、決算書の活用方法をみていきましょう。
まず、何といっても経営者が活用します。
経営者は、決算書によって、会社の財産や営業成績を把握し、経営判断に活用します。
また、経営者は、与信管理としても決算書を活用します。
経営者は、はじめて取引する会社が、安定した経営基盤があるか、見極めなければなりません。
また、商品を納品したのち、代金は確実に回収できるのか、決算書を参考に判断できます。
銀行は、決算書を融資の有無を判断するために活用します。
お金を貸すことが、その会社の事業成長に結びつくのか、の判断資料にするためです。
税務署は、決算書に基づいて課税金額を決定します。
さらに国や地方自治体の入札業者の選定には、決算書に基づく審査が定着しています。
入札に参加させる資格があるか、どうかを決算書で判断するわけです。
このように決算書はさまざまなところで、有意義に活用されています。
決算書の種類とは
代表的な決算書は
「貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)」
「損益計算書(そんえきけいさんしょ)」
の2種類です。
貸借対照表は「会社の財産」がわかる決算書です。
現在、会社の財産は何がどれくらいあるのか、をくわしく知ることができます。
ここでいう財産とは、プラスの財産ばかりでなく、マイナスの財産である借金も含めた全財産です。
損益計算書は「会社の営業成績」がわかる決算書です。
会社の売上は、どれくらいあったのか。
販売費や人件費は、いくらかかったのか。
そして、最終的に儲かったのか、反対に赤字だったのか、を知ることができます。
[決算書とは何か ダイジェスト講義]